順徳ってどんなところ? by TAK 2007
「親日度」の高い順徳: (日本と順徳の新密度)
幸い順徳は中国でも稀な「非常に親日的」な場所です。順徳に進出している日系企業も、広東省の他の地域の日系企業よりもはるかに優遇され、現地に馴染んでいる感がある。順徳日本人会と順徳政府の懇親会や新年会パーティも毎年開かれるなど、日本企業として活動をするには広東省内でも最適地であることは他の日系企業関係者も同意することでしょう。そんな状況下で日本を代表するようなショッピングモール、イオン(ジャスコ)が順徳に出店したことなんかも英断だと思います。2005年には反日デモの状況下で中国全体で日本製品不買運動が展開されましたが、順徳人はそんな時でも「日本製品は最高に決まっている」と公言する人もいたほどです。日本製品もしくは日本ブランドをこよなく愛して利用する人口比率も多いのではと思います。ちょうど去年のデモの時も政府が気遣って日系企業と日本人の保護をきちんとしてくれましたし、当然デモの兆候すらありませんでした。地元順徳人の前でも胸を張って「私は日本人です」と言える空気でしたので、日系企業(もしくは日本人)と順徳の新密度は中国内でかなり高い方だと思います。こんな順徳ですので、日系企業として活動する上でも多くの場合スムーズに事が運びます。余談ですが、順徳以外で進出を果たした日系企業の代表の口から「順徳に出ておけばよかった」と聞くこともあるくらいです。
順徳の若者はお金持ってます:
順徳生まれ、順徳育ちの若者は生活に十分なお金がありますし、中国全体の平均給料の5倍から10倍もするようなバイクでも皆持っています。自家用車を所有している20代の若者も多く、チューニング(改造)を趣味としてお金を費やす人口も増えています。順徳の20代の若者の携帯電話所有率はほぼ100%と思えるほどで、携帯電話所有率が一番の広東省内でも特に高いとのことです(チャイナユニコム系CDMA携帯販売業者社長の言葉)。とにかく順徳の若者は新しいものにどんどんお金を使う習慣がありますし、その原資を獲得するためにチャンスがあれば個人ビジネスを積極的に展開して富を築く「習慣」とも感じられるほど、商魂のたくましさでは有名です。就職して数年経った頃になると、独身の20代の若者でもかなり一般的に自分のアパートを購入しています。20代でアパート3箇所所有している、というなんともうらやましい人も普通に存在します。特別なことでも何でもないようです。
若者を中心にカフェがブームに:
文化的にも外国の生活様式やサービスが次から次へと順徳に入ってきています。例えば「カフェ」。コーヒーショップで雑誌を見ながら時間を過ごすことは2年程前までは外国文化でしたが、最近では20代の女性を中心にブームが起こりつつあります。広州の天河城にはスターバックスがあり超満員ですが、順徳にオープンしても同じ結果となると予想されます。実際にはカフェがブームというより、若者が見て「かっこいい」と思える生活スタイルが一般化しつつあるということです。順徳も大都市同様にこの兆候は観られます。
商店や専門店で買う習慣から大型ショッピング・モールで買う習慣へ:
買い物の習慣でひとつ大きな変化が見られます。とにかく個人事業の多い中国ですので、街の通りは通常商店が延々と立ち並んでいますし、マンションや商業ビルの1階は全て貸し店舗となっています。これは中国では一般的なことですが、最近は消費者の多くがスーパーマーケットやショッピングモールで買い物をする頻度が増え、商店に陰りが見え始めています。オープンしても数ヶ月で閉店してしまう店が後を経ちません。順徳大良の中心地付近でも同様な状態となっています。家族で買い物に出かけてることができ、子供のおもちゃ、電化製品、生鮮食品まで買え、お昼時にはマクドナルドやケンタッキーでランチにするといった「家族の娯楽場」となりつつあるのも現状です。現在の中国でも特に広東省、そして順徳などは一般家庭の平均可処分所得が毎年2桁増ですので、順徳に限っていえば、消費形態が「旧来の食べるのに精一杯の毎日から、人生を楽しむために欲しいものを買う時代」に既に移っていると思えます。このタイミングでジャスコ(イオンモール)が順徳にオープンしたのは必然的なことなのかもしれません。アメリカのウォールマートやイギリスのテスコ系も順徳を重要市場と考えているようです。
個人的に思うこと:
順徳は中国での「消費動向の試験場」だと思います。人口は外省人を含めて100万人から200万人規模。中国では決して大都市ではありませんし、全国地図にもろくに載ってもいない程度ですが、GDPの伸び率が10年連続で中国一だったり(2005年は2位とのこと)、世帯数当たりの平均自動車所有率が中国一だったりと、ナンバーワン指標が多く見られます。中国の他地域では携帯電話は裕福な人だけが持つ高級品と思われていた時代に、順徳では高校生でも携帯電話を日常使っています。パソコンやインターネット利用人口も同様です。新しい文化、製品利用、生活習慣が他地域では「珍しい」時に既に順徳では「一般化」していますので、ある意味将来の中国市場を先取りしていると思います。
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